人手不足倒産が昨年を上回る勢いで過去最高になりそうな件
東京商工リサーチによると、
2019年1月~7月に、従業員退職などの
人手不足によって起きた倒産は227件
ということです。
年間調査で過去最悪を記録したのが昨年の
2018年だったのですが、同時期にすでに同数
に達しており、
今後の結果によっては前年記録を
更新する可能性もあるということです。
最近人手不足と言われ続けていましたが
こういうところに如実に影響が出ています。
具体的な要因としては、これはかなり
前から言われていた代表者や幹部役員の
死亡、引退などによる「後継者難」で、
134件で1位です。
全体の6割がこの理由になっているとの
ことなので、この問題はかなり深刻です。
2位は人材確保が困難になり、
事業継続に支障が出る「求人難」で51件
(前年比112.5%増)。
その後、従業員退職(25件、同127.2%増)、人件費高騰(17件、同21.4%増)と続いて
います。
特に中小企業では、社員が何人か抜けた
あとに仕事が回らなくなり、売上などに
影響をきたし倒産するケースが多いようです。
産業別で見ると、最も倒産件数が多かったのは老人福祉、介護、飲食などを含む「サービス業他」(74件)となっています。
やはり、仕事がきつい印象があるこういった
業界は今の時代、人がなかなか集まらない
ようです。
次いで多いのは「建設業」(39件)で、
その後「製造業」(27件)、卸売業(23件)、小売業(21件)――と続いています。
すでに過去最高近くの倒産数に達していて
今後もこの傾向が続きそうとなると
事態はかなり深刻な状況となっています。
最近、台頭してきた後継者人材バンクなどの
企業に後継者候補のマッチングをする
サービスなどは倒産回避の有効な
手段となってきそうです。