働くことのあれこれを連ねるブログ

働き方改革やら労働問題に関わるコトなどについて書き連ねていきます

1人を犠牲にするか5人を犠牲にするかという難しい問題についての話

自動運転車のAIに関する

興味深い実験についてご紹介します。

 

マサチューセッツ工科大学

コンピュータ科学学者、イヤード・ラフワン氏

をはじめとする研究チームは

「モラル・マシン」というクイズ式の実験を

考案したのです。


その内容は、

 

いわゆる「トロッコ問題」といわれる

問題です。


「トロッコ問題」とは、

線路の向こうから暴走するトロッコ

走って来た場合に、

 

このままでは線路上にいる5人の人間を

轢いてしまうという場面で

 

自分は線路を方向転換できる

レバーを持っているが、レバーを引いたら

もう一方の線路上の1人を犠牲にしてしまう。

 

この時、レバーを引くべきか、

そのまま何もしないか

という実験です。

 

実験では、若者、年寄り、金持ち、

ペットなどの様々なタイプの“犠牲者”を

用意し、さらに人数の多少などを

組み込んだ、異なるシナリオを

用意したようです。


このモラル・マシンをクラウドソージング

で拡散したところ、発表1年半で

世界233ヵ国、約4000万人からの回答を

得られたそうです。

 

それによると、非常に興味深い結果が

浮かび上がったというのです。

 

国や地域、その国の発展の度合い

などにより、人々の選択が大きく

異なったのです。


まず、ペットよりも人間を

保護するということに関しては、

年齢、性別、国や地域を問わず

共通していたようです。

 

これは、確かにそうだよなという

結果ですね。

 

しかし、そこからは細分化するのです。


それによると、大まかに3つのグループに

分けられ、

 

まず、北米やヨーロッパ諸国を含む

キリスト教が支配的である国。

 

次に、日本やインドネシアなど、

儒教イスラム教の強い国。

 

最後に、中南米など旧フランス植民地の国。

 

1番目の国々は、2番目よりも高齢者より

若者を救うことを選ぶ傾向があったという

のです。


さらにコロンビアなど貧富の差の大きい

国の人は、より低い地位の人を犠牲に

することを選び、

 

強力な法治国家である日本や

フィンランドは “違法”に道路を横切る人に

対して冷たい措置をとる選択を

したということです。

 

この結果、興味深いですよね。

 

海外ドラマ24のジャックバウワーなら、

5人を助け1人を犠牲にしそうですね。


この実験から国の歴史的・宗教的背景や、

経済的、構造的な要因が人々の倫理感と

密接に絡んでいることがわかったのです。

 

ここから道徳的判断を、AIにどこまで

求めることができるのかという問題が

出てきたのです。

 

しかも道路で車が走っている中という

複雑なシチュエーションでの判断は

とても悩ましいところです。

 

この倫理的問題についての答えはいまだに

出ていません。

 

今後、自動運転により、ドライバーの

不注意による事故などは減っていくことに

なるでしょう。

 

しかし、こういった倫理問題は

医療や軍事などにもAIが関わってくる中

とても難しい問題になってきそうですね、