駆除対象のウニに廃棄野菜を与えて新商品の開発をするという話
昨日、お伝えしました食品ロス問題が
こんなとこにも影響与えていました。
なんと、食品ロスの軽減とオリジナル商品の
開発という、二本の柱を目標にして、
神奈川県川崎の市場ではキャベツを餌に
与えてウニを育てるという、
「キャベツウニ」養殖の取り組みが
広がっているということです。
この市場は2016年から大型量販店との
取引が進んだことで、キャベツの外葉など
売り物にならず廃棄物として処理される
野菜も増大していたそうです。
キャベツはひと月当たり800トンの入荷に対し、3~4トン程度廃棄されていたということです。
そこで、状況を改善する一手として
県水産技術センターが開発したのです。
広く生息していましたが、身が少なく、
食用には適していませんでした。
一方、磯焼けの原因になるとし、
駆除の対象となっていることから、
同センターは三浦産キャベツを餌として
養殖し、味を改良して流通を拡大する
試みを進めていたのです。
それが、意外な事にキャベツを食べた
ウニは身入りもよくなり、甘みがあり
商品として通用するまでになったのです。
これは、すごいですね。
駆除対象のウニと廃棄されるキャベツから、
商品として出せるウニができるとは。
これこそまさに、持続可能性が必要と
される社会にマッチした商品と
いえるでしょう。
こういった取り組みは、他の地域でも
進めているところがあり、山口県でも
いろいろな廃棄野菜を試した結果、
トマトを餌にすると美味しいとなり、
トマトウニの実験を進めているようです。
水産業と農業のコラボレーションは、
今後更に増えていき、餌により甘みや色など
を調整できたり、ウニだけでなく
他の水産物にも応用が利くようになって
きそうですね。