働くことのあれこれを綴るブログ

働き方改革やら労働問題に関わるコトなどについて書き綴ります

働き方改革で一足先を行く韓国ではこんなことになっています

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お隣りの韓国では、日本より一足早く働き方改革が始まっています。


日本の働き方改革は、長時間労働の是正のほかに、労働力不足の解消や
生産性の向上を主な目標にしていますが、


韓国の働き方改革低所得者の所得増加と雇用創出を目指したものなのです。


また、残業の上限規制や最低賃金の引き上げを改革の柱としています。
改革のスピードは日本より韓国の方が速いといえるでしょう。


改革が始まる前は年間の労働時間で日本を上回り、最低賃金で日本を
下回っていた韓国ですが、改革が計画通り実施された場合、
年間労働時間は日本より短く、最低賃金は日本より高い国になります。


しかしながら、あまりに急な改革によりひずみを生むことになり

韓国では、それがすでに顕在化しているのです。

残業の制限、総労働時間の削減のために、韓国政府が導入したのは
「週52時間勤務制」です。


残業込みで従来の68時間から52時間に
引き下げたのです。


一気に10時間以上の短縮です。


これはちょっと無理がありそうですね。


韓国は以前では日本以上に労働時間の
長い国でした。


2017年における韓国の年間労働時間が2024時間で、

日本の1710時間を大きく上回っていたのです。


また、経済協力開発機構OECD)加盟国で韓国より労働時間が

長いのは、メキシコ(2257時間)だけとなっています。


残業が減少すると収入も減ることになります。

 

実際、少なくなった給料を補うために仕事を掛け持ちする

労働者が増加しているのです。


その代表的な例が、宅配や運転代行業です。


ある労働者は、収入減を補うために宅配と運転代行の仕事を

掛け持ちしており、一日の労働時間は19時間にも達していたのです


このように韓国では労働時間の制限により、やむなく二つ、

三つの仕事を掛け持ちする人が出てしまっているのです。


働き方改革は企業にとっての利益や成果も大事ですが

それだけでは労働者にとってマイナスの影響を与えかねません。


企業と労働者、双方のバランスが非常に重要に
なってくると思われます。